庭木の剪定作業

長い夏が終わり、気がつけば秋真っ盛り。猛暑にかこつけて剪定作業をサボっていたことが祟り、我が家の庭木達は、それぞれが我が世の春を謳歌しているが如く好き勝手に伸びて、もはやメチャクチャ状態。

梯子を架けてもテッペンには届かないほど背が高くなってしまったもの。イヤというほど密集させた枝を横へと伸ばし、自らの勢力範囲を増幅させたもの

こうした有様を目の当たりにして、やる気が萎えていく気持ちを何とか奮い立たせながら「このまま放っておく訳にもいかないだろ?」自らに言い聞かせ、とにかく一本ずつ無作為に始めることにした。

作業は一日3時間位が体力的な限界。転落のリスクと向き合いながら梯子を架け、刈込ばさみ、のこぎりなどを使って行う作業は、両手の筋肉がパンパンになって持病の腰痛も辛かった。

「庭木は出来る限りこじんまりと仕立てよう」そう考えて始めたつもりだったが、言うは易し、自分にはそんなプロのようなマネが出来ようはずもない。改めて距離を置いて剪定した庭木の姿を眺めてみると、密集した枝を透かしただけだった。それでも切り取った枝は、山積み状態になっていた。

「こんなハードな作業をいつまでやれるのか?」それは解らないが、体力、気力が続く限り自分でやろう。

そのことが、自分は「老いぼれ」ではなく「まだ若い」ことを実感する稀少な事柄の一つなのだから。

ひと通り剪定作業を終えて、落ち着きを取り戻した我が家の庭を眺めながら達成感とともに、そんなことに思いを巡らせていた。