千葉台風15号

台風15号が千葉県に甚大な被害をもたらしてから3週間。大規模な停電や断水に始まって、おびただしい数の家屋の損壊。何百億円と言われる農作物や海産物被害。未だ修繕の見通しが立たないビニール・シートを被せた屋根や倒れたゴルフ練習場の支柱に押しつぶされた家々、そんなニュースや映像が流れるたびに心が痛む。

なぜなら千葉は自分の故郷。両親の墓があり、兄や妹が暮らし、幼馴染が住んでいる土地だから。

幸いに兄や妹がいる千葉市は数日で停電が復旧し、兄が趣味でやっている家庭菜園が全滅した程度の最小限の被害で済んだ。しかし二人とも異口同音に「こんなに恐ろしい台風は初めてだった!」と電話口で話していた。

実際千葉県は今まで、これといった大きな災害もなく温暖で、最近はいたる所で観光地化が進んでいた。

それだけに災害への備えや体制は、西日本のそれと比較すれば格段に弱小だったのかも知れない。これから復旧が進むにつれ、そのことへの批判も強まることだろう。

今は一日も早く復旧を果たし、平穏な日常を取り戻して欲しい。そして、この教訓が千葉県のみならず、いつか来るであろう首都直下型地震の防災対策の強化に少しでもつながってくれることを望んでいる。